テレホン法話(平成27年4月)

 はじめまして、この度四月のテレホン法話を担当させていただきます、畑野の真言宗豊山派 普門院住職 金子大慶です。
 私がよく聞かれることが、亡くなった人はどこに居るのか、仏壇それともお墓、どちらを拝めば良いのかと言った質問があります。
 それは真言宗では戒名を授かると仏弟子としてご本尊である大日如来の世界に導かれ、悟りに至しめる為の修行が始まると言われております。
 私たちはあそこに居るからここには居ないと考えてしまうのが当たり前ですが、仏様の世界は物質的なものではありませんから、故人の御霊(みたま)は冥界にもお墓に居ることがきるし仏壇に居ることができます。ですからお墓、仏壇に線香を供え、心に思うことで、いつでもお参りする人の心に現れることができるのです。
 そういった意味ではお盆と言うのは特別で、冥界での修行がお休みに入り、ご家族と共に過ごしたいという御霊(みたま)の心を現したものです。ですから迎え盆、送り盆が有るのです。
 弘法大師は私たち人間は大日如来と心を通わせる努力をすれば、成仏できると説いています。全ては心の問題であり、大日如来の慈悲を信じ、故人の御霊(みたま)を供養する気持ちが有れば御霊(みたま)はいつでも傍にいて、見守ってくださるということです。
 これから、お参りに行った際にはこういう気持ちでお参りしてはどうでしょうか。
 どうもご清聴有難うございました。

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